鍛冶屋日記

月別: 2012年8月

「自分自身がこの世で見たい変化になりなさい。」
byガンジー。

前回書いたB級グルメ開発のお話。

9月22日(土)にいの町の仁淀川河原で開催される『神楽と鮎と酒に酔う』というイベントに「七色ロード」のPRのために七色チームで出店することになりました。

出店が決定してからのメニュー検討。

「餃子やりたい。」って言ったら焼くのが難しいってみんなに反対される。

じゃあ、「七色焼き」を生み出そうと思ってお好み焼き粉を買って研究開発。

日、月、火と毎日焼いて食べる。

なんとかベースをひねり出し、あとはみんなに食べてもらって七色の具材のアイデアをもらうべく水曜日の試食会へ。
集合一時間前に行って小麦粉ふるったりキャベツ刻んだり。
食べてもらって「おいしい。」とか「地味。」とかいろんな意見をもらう。

ここで話が大きく動きます。
お肉屋さんが作ってきた餃子とコロッケの融合メニューにみんな心を奪われる。さすがプロです。うまい。

あんなに「餃子焼くのは難しい。」って言ってたのに「一回練習しましょう。」で採用。

「七色焼き」は遠くへ消え去る。

餃子+コロッケなので命名『コローザ』。
ギョロッケではなくコローザ。
強そう。ドラゴンボールに出てきそうでしょ。

本当にうまかったのでご期待ください。

そんなこんなで粉とキャベツと戯れた4日間もひっそりと終了です。

「出来る・出来ん」じゃなくて「やる」か「やらん」かが大事でね。もちろんそれだけじゃいかんけど、やってみんことにはなんにも始まらんと思う。

こんな風に徒労に終わった4日間を勝手に自分で納得してたけれど、木曜日のお昼ごはんにお好み焼きが出てきた時にはびびりました。

5日連続お好み焼き。

お母様、素敵なオチが出来ました。感謝。

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いの町発のB級グルメ開発のためにお好み焼き粉を買いました。

袋の裏側に粉100グラムに対しての水や卵の分量を書いてくれてます。
わかりやすい。
こんな僕でも焼けました。

けれど一袋に入ってる粉は450グラム。

50どうする。使えるけども。

なぜ500じゃない。
400でもよし。

そんなことを思いました。

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りんくん13歳になりました。

「誕生日ケーキどんなんがえい?チョコ?クリーム?フルーツ?」

「んー、どうしよう…。」

「なんでもえいで。」

「んー、じゃあ…チーズ!」

提示した選択肢にないとこから答えを引っ張り出してくるところが素敵だなぁ、と思いました。息子B。

おめでとう。

高校の同窓会がありました。
楽しかったです。

母校に関するクイズをやってその賞品に包丁を2丁提供しました。

当たったやつらが喜んでくれてホッとしました。2次会でも3次会でも忘れて帰られそうになってましたけど。

同窓会から3日後、「工房には行けんかったけど『てんこす』で包丁とナイフ買ったよ。」ってこのブログにコメントをくれた同級生が一人。

その翌日、砥ぎ直しを数丁携えてお店まで来てくれた同級生の女の子が
「ともいちくんが当てたのと同じのちょうだい。」って一丁お買い上げ。

それからまた3日後の昨日、大型バイクにまたがった鉄道マニアの透析技師の同級生がご来店。釣りも趣味だということで出刃包丁をご購入。

この透析技師の鉄道マニアっぷり(オタクっぷり?いや、愛しっぷり)がすごくて部屋に土電の電車やアンパンマン列車が走りゆうらしい。これは世間に向けて発表するべし、って思ってしまったので次回『七色ロード』への展示をオファー。快諾。会に挙げてからの話やけど。

お察しの通り、同窓会、儲かります。
じゃなくて繋がります。

これ以外にもさとる包丁ユーザーの同級生も何人かいます。「同窓会やるぞ」ってなってからやっぱり急に増えました。本当に同級生ありがたいです。

あとは賞品当てて帰った2人が同級生用のメーリングリストに向けて「切れる!」って発信してくれたら完璧ながやけどにゃあ…。

贅沢言いました。

兎に角、仕事じゃないところで動けば動くほどお客さんが増える気がします。自営業なら当然なのかもしれませんが、あらためて実感中。

そんな風にいろんなところで出会えた人(再会も含めて)に「刃物職人って言ってもこんなもんか。」って感想を持たれないような仕事をしたいと思います。

あさってくらいにまた誰か来たらいいのに。

少し前にこのブログにコメントをいただきました。

先月はさみ屋を通り過ぎて行ったユダヤ人の友達「アヒアン」について。青森の方から。

「昨日アヒアンと一緒にねぶた祭り見ましたよ。元気に北海道に旅立ちました。」って。
ほんのちょっと前の記事なので繰ってみてください。

もう本当にうれしくてちょっと震えました。

お返事にも書きましたが、一人の旅人が遠く青森で高知の鍛冶屋とのエピソードを話してくれて、聞いた人がこのブログを見つけてくれて「元気でしたよ。」ってコメントをくれる。

壮大でね。

日本縦断。
はさみ屋エピソードとともに北上中。

すごいなぁ、アヒアン。

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花火もよさこいもオリンピックも終わって同窓会も過ぎ去って忙しい日々も落ち着いてきました。
あっという間にお盆休みもどっかへ行ってしまったけれど。

だいぶ前の話だけれど、いのの花火に涼太と凜が遊びに来てくれました。

「花火のことブログに書いてよ。」ってりんくんに言われたので書きます。

青年部のブースでポテトを揚げたりフランクフルトを焼いたりするお手伝いをしてるとこにりんくんがいとこのたけると一緒に遊びに来たので、ポテトとフランクフルトを振る舞いました。
そしたらりんくんがつぶやきました。

「青年部の息子でよかったー。」

うん。ただで食べれるもんね。

「もう10年したらおまえも青年部やき。」

って言ったら

「なれるがやろうか?」

やって。

なれる、なれる。

その後移動して七色チームのブースで少しお手伝い(2匹100円の風船金魚を作らせる)

をさせてアイスクリンを食わせてやりました。

こんな仕事でアイスクリン!って思ってくれたはず。

後継者作りに大きな大きな役割を果たしてくれてますね、商工会。

着々。

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予定がいっぱい。
忙し自慢。

明日土曜日はZAKURIの一員として岡山県笠岡市にて砥ぎのイベント。朝5時出発の日帰り遠征。
ひと月程前に打診されて「行く人おらんなら行きますよ。」って言うたら押し付けられてしまいました。

一員て言いましたけど一人で行きます。普通は二人編成で行くがやけど一人で行きます。他にメンバー7人おるけどみんな忙しいそうです。みんなが日曜日にゆったりしてないことを祈ります。

4時には終わらせて急いで帰って7時から同窓会準備会直前スペシャルに出ます。気づけば第2回の同窓会も来週末です。話すべきこと決めるべきことがたくさんありそうなので休めません。

日曜日は毎月恒例のおかみさん市。街のみなさんが待ってくれてます。たぶん。

これも4時には終えて移動してからいの町の仁淀川の花火大会へ。ビール売ります。青年部は卒業したけれど青年部も人手が足りないのでお手伝いしなければ。片付け終わりは11時やね。

ここまでびっしり。

来週は月曜日に受験生の夏を過ごす15歳4人と一緒に勉強したら、火曜日から金曜日まで毎晩7時から会があります。商工会やらまちかど市やら観光協会で。ZAKURIの会は別の会とかぶったので休みます。正直かぶってほっとしました。

そんなことしよったらもう同窓会本番です。

同窓会のアトラクションでやるクイズの勝者への景品に包丁を2丁提供する約束を今日思い出しました。

仕上げんといかん。
がんばります。
乗り切ります。

何より明日朝早いのが嫌だなぁ…。

なでしこ見たいなぁ…。

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「気概がある。」って誉められたり「ぶれちゅう。」って批判されたり。

「こんなことに協力してください。」って頼られたり「これからはもっと大きな視点で見てほしい。」って期待されたり、それを横で聞いていた人に「あなたには無理!」って言い切られたり。

評価はいろいろあっておもしろい。それで気分がよくなることはあってもへこんだりはしない。幸せ、且つしよい性格。結果出てからへこめばよい話やもんね。

ちょっと特注品のオーダーが続いたのでご紹介します。
まずは、うちの植木鋏(大久保)の形で刃が15センチの長いやつが欲しいってオーダー。葉刈り用ですね。群馬県へ。

次はうちの京型の植木鋏の刃をベースにした切箸(きりばし)のご注文。

持ち手が輪っかになってない切箸を使う植木屋さんも全国的に見ると意外に多い。時々ホームページからご注文をいただきます。これは北海道へ。

次は牛の爪切り。
砥ぎ直しに持って来られて
「これと同じ形で出来ますか?」
「出来ますよ。」

左が見本、右がはさみ屋製。

畜産農家さんかと思いきや、農業大学の方でした。

あとは京都のお取引先から左利き用の花鋏の注文もらったり
「力任せに使われてどうしても持ち手のとこが曲がってしまうんやけどなんとか改良出来ん?本当は鋸で引いてほしいくらいの太さのものまで鋏で切りはんねん…。」という花屋鋏。

親父さんに相談して、足(持ち手)の部分にも焼きが入る鋼を鍛接して硬くしてみました。見本を送ると合格で、あらためて数丁ご注文。

メーカー(鍛冶屋)だけでなく卸も小売りも個々の小さい需要に応える感じになって来ました。

よい傾向だと思います。
大量生産、価格競争では勝てません。
強みを活かすべし、です。

最近は「七色、七色」ってイベントについてのことばかりのブログになってましたが、こんな感じできちんと仕事もしてますので、ご安心ください。

イベントだって自分の仕事に繋げるためにやりゆうがやしね。

暑いけれど、眠いけれどしっかり作りますので、ご注文お待ちしております。

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