鍛冶屋日記

カテゴリー: 鍛冶屋日記

仕事用にユニクロのヒートテック「超極暖」を買いました。あったかくて朝晩はとても良いのだけれど、お昼になるとめちゃくちゃ暑くなるので1日2回仕事場で裸になってます。朝10時半に脱いで夕方6時にもう一回着る超極暖です。

 

今日はこんなFAXをもらいました。
特注の包丁をお送りした神奈川県のお客さまから。

ネット通販、こういう反応をいただけるととってもうれしいです。
遠くのお客さまにお届けして、喜んでくれてるかなぁ、満足してもらえてるかなぁ、ってやっぱり思うので。

「良かったよ」って反応をもらえたり、数ヶ月後数年後にリピートでご購入いただけたり、がっつり使ってもらって研ぎ直しに帰ってきたり。
もちろん初めに見つけてもらうことはとても大事なことなのだけれど、それを次にどう繋げるか。これも重要。

それが品質の力だけで実現出来るならそれはそれで素晴らしいことやけど、それだけじゃないはずなのでそれだけじゃないこともしっかりやっていこうと思います。

 

 

 

 

熊本から鋏が帰って来ました。
くまもと工芸会館にて9月1日から10月20日まで展示販売されていた鋏とナイフ。

詳しくはこちら『くまもとへ』

結果、よく売れてました。想像以上。

今までにうちのホームページからご購入いただいた九州全域のお客さまにダイレクトメールを送ったはじめての機会。
会期中に実際会場に出向いて半日滞在してお客さまとお話しする機会も作りました。

DMを送ったのが九州全域の50件。
宛先不明で戻ってきたのが4件。
実際に会いに来てくれた植木屋さんがお二人。
研ぎ直しをお預かりして持ち帰った刈込鋏がひとつ。

熊本県に限るとDM送ったのが7件なので、2/50ではなく2/7が会いに来てくれたと思うことにします。
こう考えるとかなりの高確率。考え方次第で確認を7倍に出来る便利な脳みそ。それでもやる価値はあったよね。

 

実際に使ってもらってるけれどなかなか直接会えない植木屋さんから生の声を聞く。商品や研ぎの仕上げにフィードバックする。
そんなことの繰り返しなのかもしれません。

展示販売のために送ったのが12種類35丁。
売れてたのが9種類16丁。

会いには来られなかったけれどご案内を送ったうちのお客さまが他の日にご来場して買ってくれたのか、それとも偶然うちの品に出会った方が買ってくれたのか。ま、両方か。

売上金額約16万円なり。主催者の工芸会館さんに手数料○○%納めます。売上の○%はやりやすいよね。売れんかったらかからんし、そもそもこんなに売れると思って参加してないし。

本当に想像以上にご購入いただけてました。
熊本訪問の旅費が賄えました。フェリー代も宿代もウニ代も。

めでたし。

毎年やってくれんかなぁ。
毎年やったら売上は減ってくか。

飽きられることを実感するのは切ないので、また違う場所からお声掛けいただけるようにがんばって発信したいと思います。

で、明日はこちら。

 

秋のお堀で『民藝さんぽ vol.4』愛媛、西条、お近くの方、お待ちしてます!

 

 

 

すごいこと書き忘れてました。
この前「人和(れんほー)」あがったよ。息子の友達から。りんくんのバンドのボーカルの子から。
配牌取って理牌したら、あれ、テンパっちゅう、あ、出た、「ロン」でした。

今日はお知らせいっぱいです。
来月のイベント出店情報。
イベントは一年前のKamiフェスティバルから春に一回蔦屋書店さんに行っただけやのに世界が動き出したがやね。

①11月3日(水・祝)
愛媛民藝館、西条藩陣屋跡エリア
『民藝さんぽ vol.4』

②11月6日(土)
サニーマートとさのさと御座店とさこみち
『刃物マーケット in とさのさと』

③11月7日(日)
帯屋町アーケード大丸東館前
『おかみさん市』いつものやつです。

④11月13日(土)
日高小村神社参道
『日高メシふぇすてぃばる』

⑤11月23日(火・祝)
いの町商店街
『Kamiフェスティバル』
職人ストリートやります。

⑥11月27日(土)28日(日)
東京自由が丘 読書空間みかも
『仁淀川物産展』

愛媛の西条や東京自由が丘にも行きます。
お近くの方は是非遊びに来てください。

 

はさみ屋は日曜日がお休みなので、14日と21日は空いてます。
麻雀のお誘いお待ちしてまーす。

 

 

先週『コミュニティリーダーズサミットin高知』というものに参加してきました。

『CLS高知』と書くそうです。
こういうやつ↓

すごいよね。素敵です。

高校の同級生がこのイベントのお世話係さんをしていて
「参加してみん?笹岡には役に立つと思うよー。」
ってお誘いを受けたので断らないことしか取り柄のないはさみ屋は参加申し込み。
「申し込みしたー?」
「したよー。」
「じゃあ登壇してコミュニティについて5分話してー。」
「いいよー。」
ここでも取り柄を発揮します。
一応、小さい町の小さいコミュニティのリーダーしゆう自覚はあるし。
登壇して話した内容は次回書こうかな。

全国各地のコミュニティのリーダーさん達が集まってくるらしい。高知に!
ワーケーションとか絡めてくる方々もたくさんいるようで

「いの町においしいお店ある?みんなで行きたいがやけど。」

イベント前々日にかんぽの宿に泊まって翌日は波川公園でサウナで整い仁淀川という水風呂に飛び込むらしい。

いの町の名店『かつ庵』さんをご紹介。
当然はさみ屋も飲み会に参加です。
20人くらい集まってました。全国各地のコミュニティのリーダーさん達(くどいけれどみなさんを表現する言葉が他に浮かびません)が我が町の居酒屋さんに大集合です。
サバの棒鮨やざるラーメンを「おいしい!」ってみんなに褒めてもらってはさみ屋もうれしかったです。

「鍛冶屋です」って自己紹介したらみなさん興味を持ってくれて、「よし!鉈作って!」「鋼は何使ってます?」「明日工場見に行く!」って流れになって翌日10人くらいが工場見学に来てくれて鉈を4つご注文もらって包丁ひとつお買い上げいただきました。

これがコミュニティの力。まさに。

モノを作って売る仕事はめちゃくちゃ即効性があります。鍛冶屋でよかったです。

だからお誘いは断らないし、出会いに行ける場所には行く。大事だなぁとあらためて実感しました。

いやー、こういうイベントが高知で開催されていることと、それを作り上げてる淳くんが同級生であったことに感謝です。

 

あとはご期待を裏切らないようにご注文の品を作りますので、少しお待ちください。

 

枠を超えてつながる「コミュニティ」って今まであんまりなかった場面でした。

大切にしよう。

 

 

 

大学時代に留守電の応答メッセージに入れてた曲と30年振りに昨夜Spotifyで再会しました。
NEW ROTEeKAの「浪〈GYAMBLER〉漫」
名曲。テクノロジーの進化のおかげです。

この度、予告通り植木鋏と花鋏の価格改訂をしました。
思い切った50%アップ。前回の上げ幅は30%だったので4年前からいうと約2倍(1.3×1.5=1.95)です。理由は3回前の記事に書いてます。ご了承ください。
それから、先月中にいただいたご注文はもちろん旧値でやりますのでご安心ください。お待たせしてすみません。

ひと月前に予告してたので駆け込み需要もあったようで9月のご注文は6〜8月の平均の2.5倍もありました。なんとか食らいついていってます。

値上げしたから少しご注文も落ち着くかなぁと思っていたけれどこれが甘かった。強力な援護射撃が放たれます。

日曜日、朝6時に目覚めるとメールが5件。
ご注文が2件、お問い合わせが2件。

そして、もうひとつはこんな内容
「今朝NHKの番組イッピンで笹岡さん紹介されていました。これからも体に気をつけてマイペースでお過ごし下さい。」

兵庫県のお客さまが何が起きたのか教えてくれました。

イッピンさん、再放送された模様。3回目。
朝4時半の放送でもみんな見ゆうがやね。

朝からメールの返信を書いて第一日曜日なので帯屋町のおかみさん市へ。

朝一で声をかけられます。
「今朝TV出ちょったね。」
メールで教えてもらっちょってよかった!
知らんかったらポカンです。

お昼過ぎにもまた
「今朝見ましたよー。」
この方は包丁を買ってくれました。朝見てなければなかったであろう売上です。

ちょっとタイミング良過ぎ。
金曜に値上げして、日曜早朝に番組が流れて、その日は帯屋町にて売り出し。
クロノジェネシスは勝てんかったけど、良い日曜日になりました。

その後もイッピン効果であろうご注文がポツポツと入ってますので、身体に気をつけてマイペースで10月もがんばります。

イッピンさんもご注文くれたみなさまもTV見てくれたみなさまも、ありがとうございましたー!

 

 

 

熊本行って来ました。
楽しかったこと、うれしかったこと、ためになったこと、おいしかったこと、たくさんあったけれど、「はよ告知しーや!」って案件がひとつあるので今日はそれを書きます。

 

はじまりは麻雀中の提案でした。

「笹岡さん、体験博みたいなのやるんですけど、参加しませんか?」

「いいよー。」

いつものように即答です。
即答して損したことはまだないです。

それからしばらくのちに
「体験メニューの作り方のセミナーがあるので参加をお願いします。」

自分で鍛冶屋の体験メニューを想像してみる。
・単なる工場見学
・包丁の研ぎ方講習会
・鍛造体験で包丁ひとつ作り上げる

これらにあまり興味を持てない。

・体験ツアーじゃなくても工場見学はいつでもどうぞ
・包丁は僕が研いだ方が絶対切れるよ
(※本気でマスターしたい方には本気でお教えします)
・鍛造体験は僕の得意技じゃない
(これやるとなると主体は親父さん)

なにしよっかなー。
ふわっと考えながらメニューの作り方セミナーに参加。

セミナーに出て先生に聞かれる「実現したいことは何ですか?」

(今求めるのは値上げかなぁ。でもそれも実行する予定やし。)

「本当にやりたいことは何ですか?」

 

ここで気づく。心が決まる。

今一番やりたいことは、自分がやってきたことをこれから職人になりたいと思ってる人、職人ではあるけれど悶々と悩んでいる人、職人としては食えているけれど食うためだけの仕事になってしまっている人、そんな人たちに伝えたい。

こっちに一歩踏み出したらこんな素敵なことがありました。
ちょっと外の世界の人の真似したらこっちの業界ではあんまりやってる人いないのでお客さまに喜んでもらえたよ。
技術は誰でも身に付きます。毎日ひとつひとつ丁寧にやれば大丈夫。丁寧に仕事が出来る環境を整えることが大切ながよね。
技術はみんなあるのです。それに見合った対価をもらうにはどこかでひとつ、今までと違う販路を作ればいい。そこからならこじ開けられる。

こんなことを伝えたいです。
誰か、僕じゃない誰かに一歩踏み出してもらえる手伝いがしたい。
やったこと考えたこと、それによって生まれたこと、今ある結果。全部お伝えします。

もう本当にお節介で余計なお世話ながやけど、今やりたいことはこれなので仕方ない。

集客なんて考えてません。
この話を必要と思う人がいれば話すし、いなければ普通に仕事します。(土曜の午後です。)
仁淀ブルー観光協議会さま、ごめんなさい。

 

そんな訳で体験メニューの内容はこちら

『職人・ささおかさとるが全てを伝える』

鍛冶職人歴24年の笹岡悟が全てを伝えます。
需要の減少・後継者不足・技術があっても稼げない、そんな問題山積みの土佐打刃物業界の現状。
斜陽産業の最先端である伝統工芸の世界で、一人の職人がどこにやり甲斐を見つけ、売上を作ってきたのか。
うまくいった打ち手、新しいことに取り組む時の考え方、お客さまとの繋がり方、前途洋々な未来のこと、全部話します。
職人仕事に興味ある若者、伝統工芸が好きな方、売上拡大を目指す自営業者さん、一緒に未来を作りにいきましょう!

で、お申し込みはこちらから

https://niyodoblue.club/

はさみ屋のあやしい「こうやったら仕事楽しくなるよ」セミナーの他にも素敵な32個の体験メニューあります。探してみてください。

どっかの若者に届くといいなぁ。

あ!料金は5,000円。
5,000円払っても聞いてみたいと思ってくれる若者がいれば素敵だなぁ。たぶん一生めんどうみるなぁ。

#笹岡鋏製作所 #仁淀ブルー体験博

「笹岡さん、イベントやるけど出ませんかー?」
「広報誌に載せたいのですが、取材させてもらえませんか?」
こういうお誘いには一瞬で「OKです!」って答えるので各方面から重宝がられていることを実感しているはさみ屋です。

 

 

前々回お知らせした熊本遠征について、今まで通販でお買い上げいただいたお客さまにダイレクトメールを出しました。(郵送しました)
顧客リストを活用した初めての実験です。

今まで、東京にも行った大阪にも販売に行ったのに、全然活用してなかった。
(ブログに書いたのを見て来てくれたありがたいお客さまは何人かいました。とてもうれしかったです。)

コロナちゃんが猛威をふるう世界になって初めて県外遠征の貴重さに気づき、なんで今までやってなかったがやろ、次行ける時は絶対にお知らせを送ろうと思っていたのがついに実現、実行。
先週末に切手をペタペタ貼って発送したのでもう届いてるはず。

こんな文章です。

「くまもと工芸会館・展示会のお知らせ」

この度、熊本市のくまもと工芸会館様からお声がけいただき、『手打ち鋏と小刀展』という展示会にて9月1日~10月20日まで、期間限定で、笹岡鋏製作所の鋏が展示販売されることになりました。

九州で当工房の鋏(10種類ほどにはなりますが)を実際に見てもらえる、持っていただける機会になりますので、ご興味ありましたら是非お出かけください。

また、このようなコロナの状況下ではありますが、私自身も(ワクチン接種完了したので)感染対策をしっかりして、くまもと工芸会館を訪問する予定です。
半日だけの限られた時間にはなりますが、9月19日(日)の午後1時から4時頃まで会場にいる予定ですので、鋏についてご質問などあれば、是非お話させていただきたいと思っております。
また、お買い求めいただいた鋏をお持ち頂けたら、有料にはなりますがお預かりして工房に持ち帰っての研ぎ直しなども対応させていただきます。
(片道の送料が不要になりますので、この機会に是非。)

九州の土地勘、距離感などわからないまま九州全域のみなさまへご案内をさせていただきました。
熊本は遠過ぎて行けないなどの場合はご了承ください。ご無理なさらぬように。

尚、コロナの感染拡大の状況によっては、会場自体の休館などもあり得ると思います。
お出かけの際は直接くまもと工芸会館(電話 096-358-5711)までお問い合わせいただけると確実だと思います。毎週月曜は休館(月曜が祝日の場合は翌日が休館)です。
(※熊本伝統工芸館という似た名前の施設もあるようです。お間違えの無いようお願いします。)

長くなりましたが、展示会と9月19日の熊本訪問のお知らせでした。
なかなか無い機会ですので、お会いできたら幸いです。

『手打ち鋏と小刀展』は10月20日までのロングラン開催です。
鋏たちだけでも見に行ってあげてもらえるとうれしいです。

よろしくお願いいたします。

 

 

つまり、「19日の午後には会場にいます。遊びに来てください。」という内容です。

九州全域のお客さま、約50件。

何人会いに来てくれるかなぁ。
楽しみ。

1人でも来てくれたら大成功。
誰も来てくれなくても熊本でおいしいもの食べてくるので大成功。
緊急事態宣言下、ごはん屋さんが営業してますように。

九州のみなさま、よろしくお願いします!

それから他の地域にも行きたいので、出店や展示可能なイベントあれば是非お声掛けください。
11月には東京に行く予定有り。

 

 

 

10月1日に値上げします。
全部ではなくて「植木鋏」と「生花鋏」を。
(刈込鋏や包丁は今のところ変わりません。)

理由を書きますね。

おかげさまででうちの鋏を選んでもらって、まあまあの数の全国各地の植木屋さんに使ってもらえてるとこまで来ました。
そんな中、実際使ってくれている植木屋さんに

「こうゆう刃付けした方がいいっすよ。」

というアドバイスをいただきました。
1人ではなくいくつかの方向から同じ意見が届いてくる。

頭で考えてみて

「そうしたら切れ味が良くなるのはわかる。でも弱くならんかなぁ。欠けて返品増えたりせんかなぁ。」

「大丈夫です!笹岡さんとこの刃は強いきそんなことにはならんと思います!」

2年くらい前からそんな声を聞いていて、いつかチャレンジするよ…、とは思っていたけどなかなか踏ん切りがつかず。
正直、めちゃくちゃ手間かかるのです。

簡単に言うと機械で仕上げていたところを手作業で仕上げるようにするのです。手研ぎというやつです。
時間は何倍もかかるし、何より腕と肩が大変なことになる。

「今でも1〜2ヶ月お待たせするくらいいっぱいご注文もらっていっぱい仕事しゆうのに、その仕上げ方に足突っ込んだらどうなるがやろ」と思う2年前の僕でした。

それでも何度か新しい仕上げ方を試しにやってみて、自分で枝や葉っぱを切ってみたり。

いやー、これ大変!腕痛い!使い手じゃないき違いがあんまりわからん!砥石すぐ減る!と思ってみたり。
これをアドバイスもらった植木屋さんに使ってもらってOK出たら切り替えようと考えてみたり。

 

そんな風にグズグズする僕を動かしたきっかけはテレビの取材でした。昨年11月に取材に来られた『イッピン』さんです。

鋏の刃付けの映像を撮られるのに手研ぎでやっちゃった。
「お使いになってくれているユーザーさんの声を取り入れて、最近はこうやって仕上げてます。」って言っちゃった。

言っちゃったもんはやらんといかんなるよね。
少なくとも放送される1月にはそうなってないと嘘になるもんね。やりました。

(カッコつけてやらざるを得なくなるいつもの得意技です。実際の放送では上のセリフはカットされていたのだけれど。)

2種類の仕上げが混在していた昨年末の少しの移行期間を経て、今年に入っての販売分は全て手研ぎでやりました。
だってその部分カットされると思ってないし。
『イッピン』さん放送後の怒涛のご注文の鋏もそれから後のご注文も全て前より時間のかかる新しい仕上げ方でやってきました。

最初に不安に思った「欠けました。返品します。」の声はなく。
もしかして泣き寝入っている方がいたならごめんなさい。その場合は是非声をこちらに届けてください。お取り替えでもご返品でも対応します。

「これが成功したら値上げしよう」と思いながら取り組んできて、8ヶ月経って行けそうなので値上げします。

こんな流れです。

前回の値上げはホームページリニューアルの2017年12月でした。3年8ヶ月前。
その前はほぼ価格改訂なしで十数年。
2017年の値上げの理由はこんな感じ。

つまり、十年以上お客さまに届け続ける中で自分の中でじわじわ積み上げてきた「品質の向上」と「需要の増加」でした。

 

今回はもっと明確。
ある工程を、最後の刃付けを劇的に変えました。(使い心地が劇的に変わってなかったらごめんなさい。)

値上げ幅もちょっと思い切ります。
注文が増えて稼ぎも増えてはきたけれど、労働時間で割ったらどうよ。

稼ぎ増えた分、ただ残業しゆうだけじゃんか。

1人雇ったら経営者の取り分全然残らんかったじゃんか。

 

 

未来の鍛治屋のあるべき姿は週休2日です。
その上で、少なくとも高知で働く同世代の銀行マンや公務員さん達と同じくらい稼ぐこと。

(49歳の県庁職員さんはいくら稼ぎゆうか誰か教えてください。)

 

 

次世代に繋ぐためにこれを実現したいです。
もうほんとにこれ使命。

そのために頑張って値上げします。

値上げして注文激減したらまたあれやこれやがんばります。
あちこち回って包丁研ぎ直しを集めて回ることからまた始めます。

 

「高いけど。高くなったけど、ここの品を買おう」と思ってもらえる作り手になる。これ理想。

 

10月1日、ご期待ください。

あと1ヶ月、今の値段でやります。
駆け込み需要も少しだけ期待してます。

よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

先月こんなコメント付きで植木鋏のご注文をいただきました。

「独立の節目」うれしい。

お送りしてから約1ヶ月経った今日、こんなお手紙が届きました。

1ヶ月使ってみて納得してもらえたのかなぁ。

作り手冥利です!

ありがとうございました!

 

 

うちの鋏たちが来月、熊本へ出張します。

「熊本市くまもと工芸会館」さんからのお声掛け。

『手打ち鋏と小刀展』

最初にお声掛けいただいた時は4月の終わりから約1ヶ月の開催予定でした。

「鋏と小刀というテーマで委託販売の展示会をすることになったのですが、ご出品いただけますか?」

「是非!」

委託販売の掛け率とか確認する前に参加表明するはさみ屋です。

「4月末からってことは展示会に合わせてG.W.に熊本へ遊びに行こう!」って考えてました。

が、みなさまご存知コロナさんの感染拡大によって熊本県にも緊急事態宣言が。

「必ず開催はしますが、延期になります。いつからになるかの目処はたってません。すみません。」のご連絡。

それからの日々はニュースを見てても高知とともに熊本の感染者数にも注目でした。

まぁ、減らんよね。
今確認しても熊本「318人」(8/20)

まだまだ先になるなぁと思っていたら本日連絡が入りました。

 

「9月の1日から開催が決まりましたので、商品送っていただけますか?」

「送りますけど、そちらの感染者数は落ち着いたんですか?」

「いや、そうは言えませんがしっかり感染対策している施設は開催OKとの指示が熊本市から出ました。」

たしかに!
きちんと対策をして動かせるところは動かして行こう。良いことだと思います。

 

 

という訳で、9月の1日から10月20日まで。

なかなかのロングラン開催。

熊本市くまもと工芸会館さんにて。
はさみ屋の鋏と小刀が展示、販売されます。

 

熊本の方、九州全域の方、お時間あれば是非!

 

僕も来週2回目のワクチン摂取が完了するので、どこかの土日からめて会場まで行ってみたいと考えてます。
どんな風に展示されるがやろ。
他の鍛冶屋さんの品も是非見てみたい。

 

というお知らせでしたー。
よろしくお願いします!

 

あ、明日の札幌記念は「ソダシ-ステイフーリッシュ」の一点勝負です☆

 

 

 

先週金曜日に「写真の撮り方セミナー」を受けて、さっそくインスタグラムに活かしてみたはさみ屋です。習ったことすぐやりたがり。緑の背景。どうかなぁ。

#笹岡鋏製作所

 

この度、雑誌『BRUTUS』にうちの鋏が載っかりました。

5月の終わりから6月半ばにかけて生花鋏のネット注文がバラバラっと立て続けに入りました。

普段は注文の9割が植木屋さんからの植木鋏なので不思議に思ってました。
その数件続いたご注文の中の一人のお客さまのメールの中に「雑誌『BRUTUS』で見て注文しました。」って一文が。

 

知らんがやけど。

 

BRUTUSさんのバックナンバー調べたら「続・花と花束。」って号を見つける。5月17日発売。

これや!と思ってバックナンバー取り寄せる。

 

出てました。

 

 

おすすめフラワーショップとして取り上げられてる東京目黒の花屋さんの愛用の鋏として。
(お名前調べると一年と少し前にネット通販でご注文いただいてました。)

 

うれしい。

 

これを見て、このおかげで、たくさんのご注文が入ったに違いない。ありがたい。

 

 

それからね、実際にご注文が入ったことよりグッときたのは、同じページに載っている他のお花屋さんが紹介している鋏たち。


この仕事を初めてからいろんなメディアで見聞きしてきた國重さんや有次さんといった錚々たる老舗ブランドの鋏です。

 

この中に笹岡鋏製作所の鋏が入り込むなんて。想像してないっす。

 

創業ほんの50年、自社ブランドでの発信初めて十数年のうちなんて弱小新参者です。そんな鋏鍛冶が同じページに載っけていただけました。感慨深い。

 

 

卸先の問屋さんや小売店さんのブランドで販売される鋏しか作ってなかった20年前。OEMって言うらしい。
そういう卸の仕事がだんだんと減ってきていて、「ネット通販でもやってみるか」ってなんとなくホームページ作ったのが16年前。

 

最初の一年間は注文ゼロ。
2年目に初めてのご注文が入って、年間11件のご注文で約11万円の売上。

少しずつ少しずつネットを通じたご注文が増えていって、昨年は200件のご注文で300万円を超える売上。

今ではネット通販がうちの仕事の大きな大きな柱に育ってます。

 

その中で選んでもらって買ってもらって使ってもらっているひとりの花屋さんが愛用の鋏として雑誌で紹介してくれました。

 

それを見てまた新しいお客さまに見つけてもらえた。

 

本当にうれしい限りです。

このご紹介に恥じないように、これからもしっかり仕事せんと。心からそう思います。

本当にありがとうございました。

 

 

2025年6月
« 5月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  
最近の記事 最新コメント