鍛冶屋日記

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ご報告おそくなりましたが先週土日は香美市鏡野公園にて「刃物まつり」に出店。

両日ともお天気微妙でしたが朝の10時開場とともに雨が上がり片付け終わって帰り道の6時に降り出す絶妙のタイミングでお客様の人出もまずまず、はさみ屋の売り上げもまずまずで終えることが出来ました。

晴れ男晴れ女のみなさま、ありがとうございました!

それからシュークリームが届いたり七色ロードでお世話になってるポン菓子屋さんやゆず屋さんが顔出してくれたり。
ありがとう。

印象深いお客様をご紹介。

50代と20代と思われる女性2人の親子連れ。山口県から。
「おばあちゃんに包丁買って来てって頼まれて。老い先短いから良い包丁がいいんやって。」

墨流し模様の入った特別仕様の万能包丁と小さい出刃包丁を選んでくれた後に
「これ○○ちゃんのお土産にしようか?」って親子でご相談。
デザイン包丁また売れました。ストライプ。

選んでくれる人おるねぇ。
結局3丁で3万円弱のお買い上げ。いい親子さんに出会えた。

次は徳島からのご家族連れ。
何度もうちへ来てはまた他の刃物屋さんを見て回りの繰り返し。悩んでおられました。

メンテナンス、研ぎ直しのお話が出たのでうちのチラシを渡しなごら
「送料かかってしまいますけど研ぎ直しもやってますので。」って言ったら

「あ、このチラシあそこにもあったね。ほら、中央公園の…。」

「はい!『てんこす』さんにも置いてます!」

あっちでもこっちでも同じチラシを見て繋がったことが決め手かどうかはわかりませんが、包丁ひとつお買い上げ。
これは目指す形。はさみ屋があちこち出没したり、あちこちにはさみ屋のショーケースがあっったり。ブランディング。刷り込み。
刃物が必要になった時に思い出してもらう大作戦です。

次は地元高知のお父さん。
包丁を眺めながら
「なかなかえい値段するのう…。」って呟かれたので

「うん。頑張って作りゆうきねぇ。」って答えて少しお話してたら

「よっしゃ!これ買うわ!やきこれからも頑張れよ!」

うれしいねぇ。頑張ります。

最後は若い学生さんふうの女の子。
声を掛けたら
「去年もトマトの試し切りやってましたよね?」

「はい!」

うちが構えた試し切り用のまな板と包丁とキュウリとトマト。

去年も切れ味試してくれて気になって今年も来てくれる。そして一年掛かりで買ってくれる。

これまたうれしい。
そんなこと言われたら300円くらい値引きしますよ。こっちからサービスを申し出ます。

あっちもこっちも気持ちいいのだから。

3年前に親父さんから主導権を奪いとって、良いもの、自分とこで出来たものしか置かないようにしたこと。

試し切り。これ一番説得力あると思う。どこも真似せんけど。

それから、出先で出会えた方、買ってくれた方にはさみ屋のお店にも来てもらえるように、の思いを込めて作ったチラシ。

砥石を持って行って包丁研ぎながら職人が売ってますって雰囲気の演出。本当に職人ながやけど。

毎月の帯屋町や地元の七色ロードでやり続けて来たそんな積み重ねがだんだん実を結んで来たんじゃないかなぁ。

そんな自己満足をさせてくれる充実の2日間でした。

来年はまた行く前は不安になったりするがやろうけどね。

売れるかなぁ…ってドキドキしながら平気な顔して職人ぶります。

今年もありがとうございました!

「やる人とやらない人しかいない」
だったらやる人でいたいです。

BEAMS高知さんより鋏の砥ぎ直しのご依頼。
洋裁鋏、糸切鋏、各20丁。

3年くらい前に友達が店長さんと仲良しで紹介してくれてから時々ご依頼いただきます。

もう4、5回目かなぁ。

高知のアパレルを代表する会社さんからの砥ぎの依頼はちょっと誇らしい。
JEANS FACTORYでジーパン買ったら僕が砥いだ鋏で裾切りゆうがやろか。たぶんそうでね。

BEAMSさんの場合は友達の紹介のおかげだけれど、こういう所に営業かけたら仕事はいっぱい眠ってるに違いない。

そこに攻め入る余裕はまだないけれど。
じわじわ気付いてもらえればいい。

今回もわざわざ刃物まつり前のこの忙しいタイミングに…、って思ったけれどあんまり待たせる訳にもいかないので今日中に仕上げます。

40丁かー。

日曜日に岡山の京橋朝市行って来ました。

本当に感動ばっかり。
素晴らしい朝市です。

振り返って2年前の初参加の時の自分のブログを読み返したら今回もあの時と同じ感想、感動。
その時の様子はこちらです。

お客さんが朝の5時から続々詰めかけることもびっくりしますが、何よりすごいのは運営する方々の姿勢。

今年の懇親会でも

「今日は雨ですが、明日は必ず晴れます!晴れの国・岡山です!だから例年通りにお客様はたくさん来ます!持って来たもの完売して帰ってください!」

この自信。
挨拶、スピーチする実行委員長さんや県議さんや市議さん、全員が自信満々で「明日は晴れる。お客さんたくさん来ますのでしっかり商売してね!」って言い切る素晴らしさ。

しかも僕たちご招待です。出店料タダ、高速代もガソリン代もホテル代も支給。必要なのは懇親会の会費2000円のみ。高知だけじゃなく鳥取や熊本や釧路の業者さんまで全部ご招待。

どんなシステムながやろー?

「来て、売って、儲けて帰ってね!」ですよ。すごいとしか言えません。

翌朝起きると本当に晴れちゅうし。

会場に行くと河川敷なので前日の雨で足元がぐちゃぐちゃなとこがありましたが、すぐに実行委員らしき方々が動きます。
段ボールを敷き詰めたり、それでもダメなとこにブルーシートを敷いたり、さらにはコンパネまで運んで来ました。これが誰かに言われた風ではなく自分からどんどん次の手を打っていく感じ。

お客様が気持ち良く買い物が出来ること、出店者さんが快適に商売が出来ること。これに手間や経費は惜しまない感じ。

これで朝7時。すごい人出。

自分達もイベントを作って出店者を募ってお客さんを呼ぶ大変さを少しは経験して来たので、出店者目線じゃなく主催者目線で見てしまう。

もう全然かなわないし、今までずっと長い間すごくすごく頑張って来たからこその今のこの姿があるんだろうなぁ、って。

真似出来ることは盗んでやろうと思ったり。
どっからお金をひねり出しゆうか質問したり。
出店者が主催者を兼ねる自分達のスタイルへの限界を感じたり。
本当に感心して感動して打ちのめされて帰って来ました。

僕たち県外業者のご招待は年に一回ですが、京橋朝市は毎月第一日曜日に開催されてますので是非一度遊びに、お買い物に行ってみてください。

心からお薦めします。朝5時6時には行かんといかんけど。8時じゃもうピークのあの雰囲気は味わえません。

全国有名朝市フェアはまた来年。また行きます!

あ、朝市でデザイン包丁売れました!ストライプの方。
ついに海の向こうへ。
瀬戸内海越え。

もう全国区やね。

さぁ、次は刃物まつり!
疲れたー。

また忙しい。
刃物まつりまで身動きとれない。
まぁ、他に売りに出掛けたり会に出席したり飲み会があったり中間テストに向けての勉強があったり身軽に動いてるから実際には身動きとってますけど。
全部含めてガチガチの予定。
頑張ります。

ちょっと遅くなりましたが日曜日にいの町の仁淀川で開催された「神楽と鮎と酒に酔う」。
七色ロード実行委員会として七色もちとかぜんざいとかシフォンケーキを売りに行ってきました。

お客さんもたくさんでよく売れました。他の出店者さんからの「完売!」の声もあちこちから。

そんないい感じのイベントでのエピソード。

小さな姉妹がお店の前でごにょごにょ言ってます。

「これなにー?」

指差したのは同じブースに出店していた豆乳ソフトクリーム屋さんのトッピング用のチョコのつぶつぶが入った容器。

「それはチョコ!」

「チョコー?」

「よし!手ぇ出せ。」

2人の小さな手のひらに少しだけこっそり乗せました。おいしそうに食べてくれました。

「誰にも言うなよー。」

「うん!」

それから隣のお店へ向かった姉妹のちっちゃい方が帰って来て小さな声で何か言ってます。

「ん?どした?」

「ママにだけ言った。」

「ん?」

「ママにだけ言った。」

あ、誰にも言うなよって俺言ったもんね。
内緒の約束を破ったご報告。

「そっか!ママならいいよ。他の人に言うなよー。」

「うん!」

わざわざのご報告、かわいかったです。

デザイン包丁の現在。


一応デビューは7月の七色ロード。イベントにて初の公の場でお披露目。

その後コンセプトを示したPOPを揃えて8月10日に委託販売先の2つのお店に並べて来ました。

・土佐セレクトショップ「てんこす」
・土佐和紙工芸村「くらうど」

これでたくさんの人の目に触れる場所に置かれて本格デビュー。

ひと月放置した後、9月10日に様子を見に行くと

売れてました!

今年一月からあるきっかけで始まったプロジェクト。

『鍛冶屋×デザイナー×木工職人』

打ち合わせ、メールでのやり取り、試作、なんて初めてのことばかり。
そんな中で新しいロゴも出来上がる。

今までは「土佐・英・青入」という刻印を打ち込んでましたが、デザインされて木作家さんが作ってくれた素敵な柄を付けた時、

「この包丁を選んでくれる人にとっては土佐打刃物であることとか鋼の種類がどうとかあんまり関係ないにゃあ…。」ってことでデザイナーさんに新ロゴを発注。

はさみ屋の新ブランドの出来上がり。

「hasamiya」やけど。

高知の鍛冶屋と香川のデザイナーさんと木工職人さんが力を合わせて作った包丁の商品名は

・「TOSA no DAICHI」(ストライプ)

・「SANUKI no MEGUMI」(ドット)

の2種類。

今までの同じサイズの包丁と刃の部分は同じです。新しい形でもないし新技術もありません。鋼の質も砥ぎ方も同じ。つまり耐久性も切れ味も変わらない。
変わったのは柄とロゴとパッケージ。そして3人分の想い。

それでお値段は2倍です。

でも、いいもの出来たと思います。
かっこいいしやわらかい。

この新しい包丁を見た上で従来のものを選んでくれてもいいし、お値段高くてもデザインされた方を選んでくれる人もおるはず。(実際ひとつ売れた実績も出来ました。)

少しでもはさみ屋の品や仕事を、見てくれる人、気付いてくれる人が増えるんじゃないかとのんびり構えておりますので、新商品、新ブランドをよろしくお願いいたします、

繰り返しますが、今並んでるお店は「てんこす」さんと「くらうど」さん。
もし、行く機会があったらはさみ屋のショーケースを覗いてみて下さい。
もちろんはさみ屋に来てもらっても置いてます。

さぁ、次はどんな展開が待ちゆうかなぁ。

自分を俯瞰で見ること。

大事だけれど簡単じゃないので誰かと話す。信頼する人達と話して確認。ダメ出しがあったり信頼を感じることが出来たり背中を押してくれたり。体育館や韓国居酒屋やソファの上で。
そしたらスッキリする。また思う方向へ動ける。

めんどくさいことは時々やってくるけどなんとかしますよ。乗り越えるだけじゃなく脇をすり抜けることも視野に入れて。自分がどうあるべきか、だけでいい。誰かに押し付ける必要はない。

楽しい場所はいくつもあるしね。もっともっと辛く悲しいどうしようもないことも起こりうるし。

今日は凜の体育祭とバニーアイズの試合が重なってめずらしく試合欠場の予定が体育祭だけ延期になったのでソフトボールして来ます。

降ってきたけど…。

「明日ひまー?」ってメールが来た翌日に、昔家庭教師に通って勉強を教えてた3人の元教え子達と晩ごはんに行く。

彼らは姉妹とそのいとこ。
ひろし27歳・かれん20歳・ありさ19歳。

10年前、5年前、1年前の僕の歴史の一部です。
感慨深いとはこのことや。

「お前に問題解かせゆう間に読みよった漫画何やったっけ?全巻読んだやつ。」

「んー、あ!シャーマンキング!」

みたいな昔話や近況報告しながらこいつらと飲める日が来るとはね。一人抜かっちゅうのはチクリとするけど。

あの頃話した恋バナへのアドバイスやお勧めしたり反対に教わったりした音楽とかを覚えてくれちょったり。

「かれんが夢の中で見たハブと戦うマングースは鳥やったもんねぇ。」

僕が教えた連立方程式の解き方なんてすっかり忘れちゅうろうけどみんなのところへ通った意味はそんなしよーもないところに残っちゅう。それでよし!

こんな感覚なかなか味わえんはずや。
それぞれの中学・高校時代に親でも友達でもない立場で接することが出来た僕の特権。

みんなが揃って誘ってくれて本当にうれしかったです。

みんないい子です。
それぞれの成長。これからも楽しみ。

大人になったねぇ。

本当ならば今頃、同級生達と土佐町で一泊二日の赤牛BBQ。

5月発案、7月に計画して募集をかけて、思った以上に集まって楽しみにしてた夏休み最後のあがきのBBQ。

「ふれあい牧場交流館」という施設で牛を眺めながら牛を食らう素敵な企画でした。

が、台風接近のため中止です。

ずっと台風の進路に入っていて段取りしてくれていた土佐町役場に務める同級生の女の子と「どうしようねぇ…。」ってやり取りしてました。

せっかく企画してせっかく参加表明してもらった同級生とその家族と一緒に遊べるめったにない機会。なんとか開催したくてお肉のキャンセル期日ギリギリまで様子を見ても進路からはそれず。最近は来る来る言うて来ない台風多いし、期限当日にもまだ迷うはさみ屋はまた「どうしよう?どうする?」ってメールしました。

お返事がカッコ良かった。

「何にもないかもしれんけど何かあってからじゃ遅いき延期にしよう!山を侮るなかれ。土砂崩れや停電…陸の孤島化もありうる。これだけの人数集まるがやき責任あるで!小さい子供たちもおるがやし。しきり直そう!肉も宿泊場所もいつでも準備できるし!」

かなり男前。「はい!」って返事しそうになりました。メールやけど。

これだけ言い切ってくれると動きやすい。
すぐに参加予定のみんなに中止決定の連絡を入れました。

そんなわけで今日もお仕事です。

今のところまだ雨も降ってなくて「やれたがじゃない?」って天気ですが良い決断だったと思います。また企画すればいい。

大事な時にきちんと決断出来る男になりたいと思いました。
もちろん全体をきちんと見てみんなのことを考えた上で。

僕が雨男なのはみんなには内緒です。

りんくんへの誕生日プレセント。iPhoneケース。14歳。おめでとう。

昨日ある会で6人で3時間話し合って会終わりに残った3人で駐車場にて1時間半話して23時30分。「お疲れでしたー。」って車に乗って飲み会に誘われてたのを思い出す。

ずっと会いたかったキャンドル職人さんが来てることを聞いていたので「もうおらんかなー。」って思いながら通りかかるとまだやってたので顔を出す。

会えた。うれしい。久しぶりなのに時間なくてあんまり話も出来んかったけどきっとまた会える。

そこでまた別のうれしい出来事。
そこで飲んでるメンバーの中の一人に言われる。

「どうしてあの時僕が笹岡さんに挨拶に行ったか教えましょうか。」

「なになに?」

確かに彼は事を起こす前だけでなく事を成した後にもわざわざはさみ屋まで挨拶に来てくれました。

「何年か前の花火の階段問題あったでしょ?あの時の笹岡さんの動き方にやられました。」

うわー、なんでそんなこと知っちゅうがよ。

彼の言ってるのは3年前のあんなこと
こんな出来事
ほんの数ヶ月の雇われ実行委員長としての行動です。

うれしいにゃあ。
あの時の俺、頑張ったもんにゃあ。
頑張ったわりに誉めてくれる人おらんかったもんにゃあ。

でも、見てくれゆう人っておるがやね。

これで今やるべきこともまた頑張れる。
また3年後に誉めてもらうことにします。

告白してくれてありがとね。


もやもやしてました。なにやらモヤモヤ。

精一杯イベントやって終わってなにやらモヤモヤ。これで良かったのかダメだったのか。よくわからない感じ。やり切ったのになぁ。

その理由を自分の中で整理して反省会でみんなに伝えて。みんなの気持ちも聞いて。それでスッキリするはずがまだ晴れない。言いたいこと言うべきことは言ったのに。

これからどうしたらいいか、どっち向いて進めばいいのか見えてないから。会として。自分としてかも。

「○月○日、イベントします。それに向かってがんばろう!」
簡単やったなぁ…。

何を頑張ればいいのか、何を
すべきかわからない状態が苦手です。
こういう時はどっち向くか探します。そして、決めます。もやもやしたまま過ごせないタイプ。

とりあえずいろんな人と話してみよう。
そうやって今までやって来た。

って書いてちょっとスッキリするタイプ。

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