東京2日目・昼

前日の体調不良で早めに眠ってすっきり目覚めた土曜日。東京まで行って10時間近く睡眠をとりました。

本来なら午後から国立劇場の日。
ペーパーラボさんは売りに行くのでこの日は完全単独行動。
まずは大阪にいる妹から「東京行くなら見て来たら?テレビに出ちょったよ。」って教えてもらった日本橋の刃物屋さん。


メーカー兼小売なのでちょっと業態は近いかな、と思ったけどお店はお店、工場はどこか別のとこみたい。小さなお店に入ると上品なおかみさんが接客してました。
ブザー押すと汚れたジーパンの職人が出てくるどこかの刃物屋さんとは違います。さすが日本橋。このお店の佇まいにはかないません。さすが老舗。

この引き戸、いいなぁ。かっこいい。
こういう雰囲気にしたいけど、やろうと思って出来るもんじゃないがやろうねぇ。これを醸し出すには年月と歴史と努力が必要や。

それから歩いて『COREDO室町』へ。
大きな大きなショッピングモール。この中におそらく日本で一番有名な刃物専門店である木屋さんがありました。
『日本橋 木屋 本店』
飾り方見せ方は新しい。さすがにおしゃれ。


こんなのはさみ屋が実行したら埃がたまって大変です。鉄粉が降り積もる。でもこのイメージは何かに活かしたいなぁ。

そのあと別棟の(COREDO室町1.2.3って3棟もある!)ショッピングモールを回ると入口近くのすごく目立つ場所に『芋屋金次郎』さんがおりました。

旅先でふるさとの友達に再会した気分。うれしくなります。
都会の厳しい環境で頑張ってる友達。頑張れって言いたくなります。

でも「日本橋限定」とかって都会にかぶれてちょっと変わってしまったさびしさも。

お向かいの『日本橋 三越 本店』をちょっとだけのぞいてから、東京駅の『KITTE』へ。

これ全部お店。規模がすごい。
このたくさんのお店の中から、大事なお目当の一つ『中川政七商店』へ。
伝統工芸を元気に!をコンセプトに展開されてるセレクトショップです。包丁もありました。新潟の包丁屋さんの。

うんうん。ここに並んでも大丈夫っぽい。

『TOSA no DAICHI 』と『SANUKI no MEGUMI』

あとはこういうお店に並んでも大丈夫なはさみを作りたいです。

このあとはこの旅唯一、お会いするお約束をした方に会いに。これはまた次に書きます。

巨大なショッピングモールを見て回ったこの日の感想。
これだけいい感じのお店がたくさんあったらそりゃ人は来る。んで、モノも売れる。モノが売れたらまたお店も入る。また人が来る。売れる。増える。圧倒的。

ゆっくり時間作って買い物に行きたいと思うもんね。お客さんとして。
見て回るだけでも楽しいし、全然時間足りんかったし。

人が来ないからお店がないのか、お店が開いてないから人が来ないのか、ってぐるぐる悩んでる商店街を何とかしようぜ、なんてちょこちょこ動いてる一職人の感想です。

さすがやね、東京。

あと都会の刃物屋さんを見て回った感想。
イケる気がします。
本当に競争の激しい都会で生き残って来たそれぞれの刃物屋さんです。それぞれ力があってそれぞれの魅力があってそれぞれにお客さんがおる。

でも、「僕が作ってます!」ってとこはない。
これ、うちの強み。
作り手が売る。
作り手が研ぎ直しもする。
作り手がイベントに出てPRする。
作り手がお問い合わせのお返事メールを書く。

こんなとこない。
きっとどこか探せばあるがやろうけど、見えるとこにはない。
全部に見える必要はなくて「僕が作ってます!」を求めてくれる方々にどう発信するか、これだけ。都会へ全国へ向けて発信する手段もある時代やし。「僕が作ってます!」を求めるお客さんが増えゆう実感もある。

だから、これでいいと思いました。
これを続けられるシステムをきちんと確立するのが今の目標です。

こんな風に自信を深めた東京視察になりました。まぁ基本楽観的ですから。このまま続けます。

あ、この日の夜、1人国立劇場へ和紙を売りに行ってたペーパーラボさんにメールしました。

「売れました?」
「バカ売れ!」
「まじっすか?」
「マジです。凄かった!」
「よかったっすねー。」
「お客さんの層も良かったし本当にものすごい忙しかったき、笹岡くん来ちょったら刃物は単価も高いし10万くらい売れちょったがやないろうか。」

んー、残念。

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