鍛冶屋日記

日: 2008年11月7日

今朝うちのお兄ちゃんが「学校がめっちゃ燃えよった。」って言いながら起きてきました。

夢診断をお願いします。

続き。

この鋏は黒打ちといって肌を黒く仕上げるので次に足の部分を黒くする作業。頭は焼き入れで黒くなってますが足は鉛風呂に浸かってないので。
コークスで足だけほんのり焼き、そこに毛100%の古セーターを擦り付けます。そうすると足が黒く染まります。
すすの膜で被われる感じ。

それから焼き入れ、焼き戻しによって反ったり歪んだりした刃を真っ直ぐに、かつ二本を組んだ時にかみ合わせがうまくいく様に、一つ一つ木の台の上で金槌で叩いて直します。鋼は硬くなってますが、軟らかい鉄で被っているので叩けば直ります。

全部鋼で作ると焼き入れしたらもう言うことききません。ここに鉄と鋼をくっつける理由があります。研ぎやすいとか他にも理由はありますが。

ここまで来たら後は仕上げ研ぎ。

でも十日目終わり。

最近、神様を信じている人がよく工場に来ます。

「十日目」

いよいよ焼き入れです。
780℃に沸かした鉛のお風呂に鋏の頭を突っ込みます。

で、一定時間待ってから、すかさず水風呂に浸けて冷やします。

これで鋼が硬くなります。長持ちする刃に変わります。
このままだと刃は硬いけれど弱いので、焼き入れの後、焼き戻しをします。今度は200℃に沸かした油のお風呂で1時間。
これで硬くても欠けにくい粘りのある刃の出来上がり。
以上が「熱処理」。

続く。

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