鍛冶屋日記

カテゴリー: つくり方

今回十二日間かけて出来上がった花鋏は101丁でした。
という事は最初の疑問の答えは
「1日で8.4丁」
多いのか少ないのか。

1日8時間働くと考えたら
「1丁作るのに57分」
意外に早い。

まぁ、「いつまでやりよらぁ!」が飛んで来るということはまだまだ短縮できる、すべきだ、ということでしょう。

丁寧さを失う事なく、品質を落とす事なく、スピードアップを目指して精進したいと思います。

『職人とは、相反することを具現化する人』

ラジオで聞いた受け売りですが。いい言葉です。

切れるのは当たり前として

はやいのに丁寧。
軽いのに丈夫。
安いのに美味い。

以上で『花鋏の作り方』を終わります。
ありがとうございました。


この写真が二日目に書いた鋼の付けキズ。刃の中程にスジが入ってます。
八日目の粗研ぎの時点でわかるのもあれば十一日目の仕上げ研ぎで発覚するキズもあります。形作って焼き入れして磨いてもう出来上がりってとこでクズ鉄です。鋏の場合は相手がいなくなります。いなくなった者同志気が合う時もあれば、次作る時まで一人で待ってもらうこともあります。
未熟なり、です。

作り方をずっと書いて来て作業工程を文章にするのは難しいなぁと思いました。どればぁの人が読んでくれたがやろう。

ある人には専門的でよくわからんって言われましたが、自分ではこれだけ全部教えたらみんなぁ作れるようになるがやないろうかって思っています。

けんど、まあまあめんどいき、鋏がいる人はご注文頂ければと思います。

はさみ屋が増えませんように。

昨晩マイバッグを使ってビールを買いました。
あ、発泡酒。6缶パック。

「十二日目」
最後です。クライマックスです。
刃付けの済んだはさみたちのしるしを合わせて並べます。二本を一つの鋏にする作業。

芯棒(写真左)を穴に通し、両側に円い座金(写真右)を入れて、芯棒を両側から均等に叩きつぶします。「かしめる」と言います。
これで一つになりましたが、組んでみると写真の様に足先(蕨)が上下にずれていたり、長さが違っていたり、刃先がかみ過ぎていたりかんでなかったり。出来上がりがきちんとなる様に作業してきてもそんな所があります。これらを全部見ながら金槌で叩いて直します。

最後に一番大切なかみ合わせの確認。先が開いてないか。開いてたら叩いて直し、かしめが堅すぎないか、弛すぎないか、叩いて調整します。

全部見て直して、何度目かの
「いつまでやりよらぁ!」
をくぐり抜けて花鋏の完成です。

それから錆びない様に油で拭いて十二日目の終了です。お疲れ様でした。

シフォンケーキにかぶりついたらこっそりクリームがつくくらいヒゲが伸びました。

「十一日目」
いよいよ仕上げです。刃裏を研ぎます。熱をもつと焼きが戻っていわゆるナマクラな刃になるので、水をかけながら研ぎます。

こういう作業はしんどい季節になってきました。

次に刃の表をバフで研ぎ、それから表と裏をもうひとつ細かいバフで研いで光らせます。
ついに刃付け。平面に回る砥石をあてます。これも水をかけながら。

木や花を切る鋏の場合は裏を一、二度ひいてかえりをとります。
注:布を切る裁ち鋏を研ぐ時は裏をひいてはいけません。全く切れなくなります。

やっと切れる刃物になりました。

もう1日あったら出来上がる。

十一日目が終わりました。

今朝うちのお兄ちゃんが「学校がめっちゃ燃えよった。」って言いながら起きてきました。

夢診断をお願いします。

続き。

この鋏は黒打ちといって肌を黒く仕上げるので次に足の部分を黒くする作業。頭は焼き入れで黒くなってますが足は鉛風呂に浸かってないので。
コークスで足だけほんのり焼き、そこに毛100%の古セーターを擦り付けます。そうすると足が黒く染まります。
すすの膜で被われる感じ。

それから焼き入れ、焼き戻しによって反ったり歪んだりした刃を真っ直ぐに、かつ二本を組んだ時にかみ合わせがうまくいく様に、一つ一つ木の台の上で金槌で叩いて直します。鋼は硬くなってますが、軟らかい鉄で被っているので叩けば直ります。

全部鋼で作ると焼き入れしたらもう言うことききません。ここに鉄と鋼をくっつける理由があります。研ぎやすいとか他にも理由はありますが。

ここまで来たら後は仕上げ研ぎ。

でも十日目終わり。

最近、神様を信じている人がよく工場に来ます。

「十日目」

いよいよ焼き入れです。
780℃に沸かした鉛のお風呂に鋏の頭を突っ込みます。

で、一定時間待ってから、すかさず水風呂に浸けて冷やします。

これで鋼が硬くなります。長持ちする刃に変わります。
このままだと刃は硬いけれど弱いので、焼き入れの後、焼き戻しをします。今度は200℃に沸かした油のお風呂で1時間。
これで硬くても欠けにくい粘りのある刃の出来上がり。
以上が「熱処理」。

続く。

実家の玄関のカレンダーを6日遅れで破ったら突然12月になってしまいました。
今年も終わります。

「九日目」
前日残ってしまった頭の形を合わせる工程が終わったら、ひたすら磨きの作業です。
まだ叩いたまんまの部分にグライダーをあてそれからまた細かい目のバフで全体を磨きます。つるつるピカピカになります。

でもこっちは顔も真っ黒、鼻の中まで真っ黒です。
全部あて終わったら、叩いて曲がったりしている穴をもう一度ドリルで通します。
次に写真のような刻印を打ち込みます。ブランド名とか鋼の種類とか。金槌でドンです。
明日はいよいよ焼き入れ。
もうすぐ出来上がります。
九日目終わり。

りんくん風邪で熱でぐったり。

おとなしくて無口な凜。
期間限定だそうです。
お見逃しなく。

「八日目」
これからどんどんすり落として削って頭の形を作ります。
再び刃を真っ直ぐに、背の部分をまるく、刃の表側を斜めに削って鋼を出します。それから表面を平らに削って、もう一度刃の厚みを均一にしながら薄くします。こんな感じ。

そこで一旦全部しるしを合わせて

一組ごとに将来の相手と同じになる様に一つ一つ形を合わせます。

これも時間がかかります。削って合わせて、合わせて削って。
「いつまでやりよらぁ!」です。

初めの頃は、あっ、こっち削りすぎた、あっ、今度はこっちが、ってどんどん細くなってしまったり。

100組合わせる途中で八日目終了。
残りは明日。

秋天予想。
ディープスカイ-ウォッカ。馬単で。
発走10分前。

「七日目」
穴から下は出来上がったので、お相手探し。
できるだけ均一に仕事してきてもやっぱりそれぞれ形が違ってます。その中から将来組み合わされるよく似た相手を探します。100組。
これってペアを見つけて、穴を揃えて合わせてみるとこの状態。

それから刃先のかみ具合と足のふくらみ具合を見ながら金槌でまたコツコツ叩いて形を合わせます。

形的には出来上がりに近づいてきました。
それから組み合わせごとにタガネで印(しるし)を打ちます。穴の回りの将来隠れる場所に。

機械で作った鋏にはこの印はありません。均一ですから、どれを組んでも出来上がる。
鋏をバラして印があれば手打ちの鋏ということです。

これから頭の形作り。
あ、七日目終わりや。

クロワッサンが好きだということを今朝思い出しました。

続き。

ここでまた火を起こして、足先を曲げます。足先のくるって丸まってる部分を蕨(わらび)と呼びます。ここを作る作業。

先だけ焼いて写真の型に置き、

火箸でクイッて曲げて
すかさず型から取って

金槌でコンコンコンって叩き曲げて蕨の出来上がり。

これからしばらくは火は使いません。

六日目でした。

2019年10月
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