一年半後の成果

年度末の大変さ、初めて実感してます。

「世の中に寝るほど楽はなかりけり、知らんあほうが起きてはたらく」
名言や。

2月が28日しかないことに気づいてあわてる。
今週末はイベント出店で金曜までしか仕事出来ないことに気付いてあわてる。

そして凜くんの高校受験まであと1週間。
残業したい気持ちを抑えて残業しなければならない状況に目をつぶり、毎晩毎晩一緒に勉強してます。今さら焦る家庭教師と受験生。受験生はあんまりあわててないかも。

鉈の研ぎ直しを持って来てくれたお客さん。
「うちの女房がおまんのことをうんと気に入っちょらぁよ。」

ん?何した?俺。

「伊野商業で講義したことがあったろ?あの時刃物のこといろいろ教えてもろうたって。」

あ!サマーセミナー!

伊野商業さんが企画するセミナー形式の学びのイベントに職人仲間と参加しました。
植木屋さんとクリーニング屋さんと一緒に職人として仕事に関するお話をしました。3人で一コマの講座を担当。

あの時奥さまが聞きに来てくれてたんですね。
もう1年半も前のこと。

「それにこの前、伊野駅前で売りよったろ?」

はい、いのえきマルシェ。
この前の日曜日でした。

「そこで見かけてなんか買おうかと思ったけど買えんかったき、今日初めて来てみたがよ。」

ありがとうございます。

・奥さまがサマーセミナーで鍛冶屋の話を聞く
・家に帰って旦那さんに話す
・旦那さんの頭に残る

そこから1年半

・偶然伊野駅で奥さまから話を聞いた鍛冶屋を見かける
・3日後、欠けた鉈を持ってご来店

ながーい熟成時間をかけてお客様になってもらえる。
自分で作って自分で動いて自分で売ってる醍醐味です。あちこちに出かける意味。

動くこと全てに意味がある、ってまた思わせてもらえました。
サマーセミナーなんてそんな効果考えてないもんね。お世話になってる伊野商業さんが声かけてくれた、じゃあ何かやってみようか、って感じやったなぁ。

そしていのえきマルシェが最後の一押しに。
なんとなく頭にあった鍛冶屋を見かけたことで「行ってみよう」になってくれた。

また繋がりました。

これでしっかり研ぎ直して納得してもらえたら、もうこのお客さんは次刃物が必要になったらはさみ屋が頭に浮かぶはず。大丈夫。

本当にきちんとうまく繋がってくれる仕事です。
1,000円の研ぎの仕事ですけど、これが一番大事です。

なんとかお店まで来てもらうこと。そのためにまず知ってもらうこと。何度も何度も見てもらって認識してもらう場面を作ること。こう思ってイベント出店を繰り返す。売りに行くより知ってもらうために行く。
そして、今、テレビや新聞やタウン誌に載っけてもらって認知してもらう場面が飛躍的に増えました。そうやって覚えてもらう。
「あそこに鍛冶屋がある。研ぎ直しもやってくれる。」
次必要になった時に思い出してもらう。
そうしてやっとお客様になってもらえる。
もらえない場合もあるでしょう。

でも、それを続けることがやっぱり大事だなぁって実感させてくれるエピソード。無駄なことなんてない。だからどこでも出て行ける。

そんなきっかけの場所に、知ってもらう最初の出会いの場になってくれたらなぁ、ってところが『職人ストリート』。

若い職人さん達にそういう意識で出てきてもらえたらいいなぁ、と思います。

今週土日、いの町商店街にて『かみのひな祭り』の一画で『職人ストリート』開催します!

いろんな職人さんに、心意気に出会いに来てもらえたらうれしいです。

よろしくお願いします!

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