『こっから』

涼太くんが鴨田FCの選手じゃなくなる日が来ることが全然想像出来ませんでした。去年の末から「あと3ヶ月やねぇ。」とか「もう1ヶ月や。」とか「んー、本当に二週間しかない。」とか「あー、明日が最後か…。」ってさんざんカウントダウンして来たくせに。

そんな人のために卒団式というセレモニーがあるがやと思いました。

日曜日は朝から最後の試合に向かいました。涼太くんのお母さんは会場に向かう車ですでに泣いてました。つられて俺も運転しながら泣いたけど。会場に着いてアップが終わるとコーチが呟きました。

「ひとつひとつが全部最後や…。」

それから3試合、焼き付けました。シュートもドリブルもスルーパスもフリーキックもコーナーキックもちゃんと見ました。涼太だけじゃなくこのチームみんなのプレーをしっかり見ました。このチーム好きながよね。

試合が終わって学校に戻ってからすぐに卒団式。
選手それぞれから親への感謝のコメント付きの花束贈呈式がありました。

「何度か辞めたいと思ったこともあったけど6年間好きなサッカーを続けてこれたのは父さんと母さんの…。」

そっから先は涙をこらえるのに必死でよく覚えてません。こらえれてもないがやけど。えいこと言うにゃあ、うちの息子。前日にコーチから「お父さん、お母さんへの言葉を考えちょけよ。」って言われちょったけどうちの涼太はすっかり忘れてたらしくその場で考えて喋ったそうです。アドリブでそればあ言えたら上等や。

それから二人のコーチからの選手達への号泣メッセージコーナー。俺以外の大人の男の人でもこんなに泣くがやっていうくらい泣きながら伝えてくれました。それだけ熱く熱く子供達と接してくれよったってことです。それ見てまた泣いて。

式が終わって一旦帰ってお風呂入ってから焼き肉屋さんでお別れ会。子供達と保護者と指導者のみなさんで50人。壮観。選手は12人やのに50人。すごいです。この先ずっと、そこにおる人みんなぁ涼太の味方やもんね。涼太だけじゃなく選手それぞれにとって全部味方。サッカーして良かったねぇ。

最後に今度は親から子供へのメッセージ。
「涼太、お前かっこえいにゃあ。」ってことと「ここにおる素敵なみんなに会わせてくれてありがとう。お前のおかげや。」って伝えたような気がします。

他のお母さん達が涙しながら話すの聞いてまた泣いて。それぞれにドラマがあるわけで。

名残惜しくて親とコーチはカラオケではじけてそれでも名残惜しくてラーメン食いに行ってようやく長い長い一日が終わりました。締めのラーメンには「はい、帰りとうないろうけんど今日は終わりぜよ。」って意味があるがやね。

まぁ、なんにせよ涼太のおかげでいっぱいいっぱい楽しく熱い思いができました。それからいっぱいいっぱい泣けました。あれから3日経ったけど日に2、3回は思い出し涙してます。これ書きながらまた泣きよったりします。
これ見てかずえちゃんあたりはまた泣きゆうにちがいない。

長くなりましたが本当に土居さん、野島さん、6年間ご指導ありがとうございました。コーチのおかげで立派になりました。いいサッカー選手になりつつあります。うちの涼太はこれからどんどんかっこよくなってまたお二人に会いに行くと思いますので期待しちょってください。

寂しがってばかりもいられません。選手達はもうわくわくしながら未来を見て進みゆうろうし、親達は来週あたりすんぐに集まってビール飲みゆうはずです。

けんど、このチームの試合がもう見れんがはさびしいねぇ…。

このチーム好きながよね。

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2 comments on “『こっから』

  1. KAZさんへ
    あの日、最後に一緒にタクシーで帰った、かずえ、みほ、りか、くらいは泣かせんといかんにゃあ、と思ってプレッシャーを感じながら練りに練った文章ですから。
    かずえちゃんのブログ読んで俺も泣かされたし。
    書き上げるのに三日もかかった。
    時々読み返して思い出し涙しましょう。お互いに。

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