鍛冶屋日記

月別: 2015年2月

年度末の大変さ、初めて実感してます。

「世の中に寝るほど楽はなかりけり、知らんあほうが起きてはたらく」
名言や。

2月が28日しかないことに気づいてあわてる。
今週末はイベント出店で金曜までしか仕事出来ないことに気付いてあわてる。

そして凜くんの高校受験まであと1週間。
残業したい気持ちを抑えて残業しなければならない状況に目をつぶり、毎晩毎晩一緒に勉強してます。今さら焦る家庭教師と受験生。受験生はあんまりあわててないかも。

鉈の研ぎ直しを持って来てくれたお客さん。
「うちの女房がおまんのことをうんと気に入っちょらぁよ。」

ん?何した?俺。

「伊野商業で講義したことがあったろ?あの時刃物のこといろいろ教えてもろうたって。」

あ!サマーセミナー!

伊野商業さんが企画するセミナー形式の学びのイベントに職人仲間と参加しました。
植木屋さんとクリーニング屋さんと一緒に職人として仕事に関するお話をしました。3人で一コマの講座を担当。

あの時奥さまが聞きに来てくれてたんですね。
もう1年半も前のこと。

「それにこの前、伊野駅前で売りよったろ?」

はい、いのえきマルシェ。
この前の日曜日でした。

「そこで見かけてなんか買おうかと思ったけど買えんかったき、今日初めて来てみたがよ。」

ありがとうございます。

・奥さまがサマーセミナーで鍛冶屋の話を聞く
・家に帰って旦那さんに話す
・旦那さんの頭に残る

そこから1年半

・偶然伊野駅で奥さまから話を聞いた鍛冶屋を見かける
・3日後、欠けた鉈を持ってご来店

ながーい熟成時間をかけてお客様になってもらえる。
自分で作って自分で動いて自分で売ってる醍醐味です。あちこちに出かける意味。

動くこと全てに意味がある、ってまた思わせてもらえました。
サマーセミナーなんてそんな効果考えてないもんね。お世話になってる伊野商業さんが声かけてくれた、じゃあ何かやってみようか、って感じやったなぁ。

そしていのえきマルシェが最後の一押しに。
なんとなく頭にあった鍛冶屋を見かけたことで「行ってみよう」になってくれた。

また繋がりました。

これでしっかり研ぎ直して納得してもらえたら、もうこのお客さんは次刃物が必要になったらはさみ屋が頭に浮かぶはず。大丈夫。

本当にきちんとうまく繋がってくれる仕事です。
1,000円の研ぎの仕事ですけど、これが一番大事です。

なんとかお店まで来てもらうこと。そのためにまず知ってもらうこと。何度も何度も見てもらって認識してもらう場面を作ること。こう思ってイベント出店を繰り返す。売りに行くより知ってもらうために行く。
そして、今、テレビや新聞やタウン誌に載っけてもらって認知してもらう場面が飛躍的に増えました。そうやって覚えてもらう。
「あそこに鍛冶屋がある。研ぎ直しもやってくれる。」
次必要になった時に思い出してもらう。
そうしてやっとお客様になってもらえる。
もらえない場合もあるでしょう。

でも、それを続けることがやっぱり大事だなぁって実感させてくれるエピソード。無駄なことなんてない。だからどこでも出て行ける。

そんなきっかけの場所に、知ってもらう最初の出会いの場になってくれたらなぁ、ってところが『職人ストリート』。

若い職人さん達にそういう意識で出てきてもらえたらいいなぁ、と思います。

今週土日、いの町商店街にて『かみのひな祭り』の一画で『職人ストリート』開催します!

いろんな職人さんに、心意気に出会いに来てもらえたらうれしいです。

よろしくお願いします!

同級生の友達が転職します。
転職というよりステップアップ。
職種は同じでより大きな仕事の出来る大きな会社へ。

43歳で高知を抜け出し東京へ勝負しに行く。
かっこいいにゃあ。

今の会社(高知ではなかなかの大きな会社)の待遇とか仕事の内容に愚痴ってるのを聞くたびに
「やりたいようにやったらいいやん。出来んなら言うな。高い給料もらいゆうがやき。やってから言え。」みたいな対応して来たけれど。

やるとは思ってなかったなぁ。
本当に動くとは全然思ってなかった。

この歳になって同級生から
「東京で面接受けて来た。」
「内定もらった。」
「もう一つ結果待ち。」
みたいなセリフを聞くとは思いませんでした。

頑張って来たらいい。

仲良し同級生でしっかり送別会しました。

「ありがとう!でもこれから行く会社が高知で現場取ったらしいき最初は高知に配属されるかも…。こんなに見送られてえいがやろうか…。」

かまん、かまん。
また来月も一緒に飲めばいい。

勝負した姿を見せつけられて今思うこと。

「しんどかったら帰って来なさい。」

大きな舞台で成功するより、大きな舞台に上がる決意をしたことが大きいがやき、と僕は思います。
舞台は小さくても今までの時間を使っていっぱい積み上げて舞台の真ん中に立てるとこまで来ちょったのを捨てて一歩踏み出す。すごいこと。

「あの時告白しちょったら良かったなぁ。」ってセリフは言わなくて済むもんね。

楽しくなければ帰って来ればいい。
そしたらまた麻雀できるし。

どんなになってもおまえはおまえ。
俺らの中では変わりません。

大丈夫。
やりたいようにやったらいい。
赤五筒(うーぴん)通さんと上がれん時に勝負しただけ。
それで振り込んだらもう半荘やればいい。
いつまでも付き合います。
もちろん赤ウー通して国士上がればかっこいいけどね。

頑張って来い。

まぁ次から次へと書くことが。

先々週くらいに四国経済産業局さんからお電話が。
四国デザインサミット in 愛媛』へのご招待。

「この場でご自身のデザインとモノづくりに関してのご経験をお話しいただけませんか?」

前に出て話せと。
ずいぶんな大役。でもおもしろそう。キライじゃないです。

ただ、残念ながら日程が合わず。
2月28日は『いの町かみのひなまつり
に出店です。

なかなか経験出来そうにない場所。行ってみたかったです。いろんなお話も聞けたろうしね。
『職人ストリート』じゃなければ出店キャンセルして行ってたのになぁ。

数日後、また四国経済産業局さんからお電話。
今度はこちらへのご招待。
インターナショナルギフトショー

「こちらに四国経済産業局のブースを出すのですが、そこに笹岡さんのドットとストライプの包丁を展示させていただけませんか?」

もちろんOK。
って言うか是非お願いします。

「展示するメリットとしてはご来場の皆様からアンケートで商品へのご感想などを聞くことが出来ます。そして、ご来場のデパートなどのバイヤーさんでご興味を持っていただけた方とのお取り次ぎはさせていただきます。」

後半にちょっと不安があったので質問しました。
「もし万が一、気に入っていただけても生産能力の問題で、お取引にはならないかも、って言うかたぶんデパートとかとお取引するのは無理なんですけど、それでも出品してもいいですか?」

つまり、初めからあんまり売る気ないのに出していいものか。間違いなく作れんもん。

「あ、それは大丈夫です。」

という訳でデザイン包丁4種類と取り上げてもらった雑誌と新聞のコピーとデザイナーさんが作ってくれたPOPを東京へ旅立たせました。

水・木・金とギフトショーでお披露目です。楽しみ。

もう一つこんなエピソード。
しょうがの女神・森島さんのブログに再びドットとストライプが登場。

「今度マツコデラックスさんにお会い出来るかもしれないので、もしお会い出来たらプレゼントしたいんです。」ってストライプをご注文いただいてお送りしたのが昨年末。
結果はこちら→森島さんのブログで。

残念ながら届かず…。惜しい。

けど、デザインがどんどん見たことない場所に経験したことない大きな世界に連れてってくれます。
自分は何にも営業してないのに。

すごいなぁ。

置いて行かれませんように…。
てか、引き留めゆうなぁ。
自分の生産能力が。

まぁ仕方ない。働きます!

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