仁淀ブルー体験博

熊本行って来ました。
楽しかったこと、うれしかったこと、ためになったこと、おいしかったこと、たくさんあったけれど、「はよ告知しーや!」って案件がひとつあるので今日はそれを書きます。

 

はじまりは麻雀中の提案でした。

「笹岡さん、体験博みたいなのやるんですけど、参加しませんか?」

「いいよー。」

いつものように即答です。
即答して損したことはまだないです。

それからしばらくのちに
「体験メニューの作り方のセミナーがあるので参加をお願いします。」

自分で鍛冶屋の体験メニューを想像してみる。
・単なる工場見学
・包丁の研ぎ方講習会
・鍛造体験で包丁ひとつ作り上げる

これらにあまり興味を持てない。

・体験ツアーじゃなくても工場見学はいつでもどうぞ
・包丁は僕が研いだ方が絶対切れるよ
(※本気でマスターしたい方には本気でお教えします)
・鍛造体験は僕の得意技じゃない
(これやるとなると主体は親父さん)

なにしよっかなー。
ふわっと考えながらメニューの作り方セミナーに参加。

セミナーに出て先生に聞かれる「実現したいことは何ですか?」

(今求めるのは値上げかなぁ。でもそれも実行する予定やし。)

「本当にやりたいことは何ですか?」

 

ここで気づく。心が決まる。

今一番やりたいことは、自分がやってきたことをこれから職人になりたいと思ってる人、職人ではあるけれど悶々と悩んでいる人、職人としては食えているけれど食うためだけの仕事になってしまっている人、そんな人たちに伝えたい。

こっちに一歩踏み出したらこんな素敵なことがありました。
ちょっと外の世界の人の真似したらこっちの業界ではあんまりやってる人いないのでお客さまに喜んでもらえたよ。
技術は誰でも身に付きます。毎日ひとつひとつ丁寧にやれば大丈夫。丁寧に仕事が出来る環境を整えることが大切ながよね。
技術はみんなあるのです。それに見合った対価をもらうにはどこかでひとつ、今までと違う販路を作ればいい。そこからならこじ開けられる。

こんなことを伝えたいです。
誰か、僕じゃない誰かに一歩踏み出してもらえる手伝いがしたい。
やったこと考えたこと、それによって生まれたこと、今ある結果。全部お伝えします。

もう本当にお節介で余計なお世話ながやけど、今やりたいことはこれなので仕方ない。

集客なんて考えてません。
この話を必要と思う人がいれば話すし、いなければ普通に仕事します。(土曜の午後です。)
仁淀ブルー観光協議会さま、ごめんなさい。

 

そんな訳で体験メニューの内容はこちら

『職人・ささおかさとるが全てを伝える』

鍛冶職人歴24年の笹岡悟が全てを伝えます。
需要の減少・後継者不足・技術があっても稼げない、そんな問題山積みの土佐打刃物業界の現状。
斜陽産業の最先端である伝統工芸の世界で、一人の職人がどこにやり甲斐を見つけ、売上を作ってきたのか。
うまくいった打ち手、新しいことに取り組む時の考え方、お客さまとの繋がり方、前途洋々な未来のこと、全部話します。
職人仕事に興味ある若者、伝統工芸が好きな方、売上拡大を目指す自営業者さん、一緒に未来を作りにいきましょう!

で、お申し込みはこちらから

https://niyodoblue.club/

はさみ屋のあやしい「こうやったら仕事楽しくなるよ」セミナーの他にも素敵な32個の体験メニューあります。探してみてください。

どっかの若者に届くといいなぁ。

あ!料金は5,000円。
5,000円払っても聞いてみたいと思ってくれる若者がいれば素敵だなぁ。たぶん一生めんどうみるなぁ。

#笹岡鋏製作所 #仁淀ブルー体験博

8 comments on “仁淀ブルー体験博

  1. トップランナーを自負されるのはご自由ですが、そもそも全く違う道を走られていらっしゃいますので誰一人遅れをとっているとは思っていません。 刃物の需要がない?技術があるのに稼げない?誰が言いました?先細りの業界ではあっても職人が減った今、供給の方が追いつかない状態ですよ?誰しも儲けを増やしたい。でも素人騙しの様な商品、売り方はしたくないという気構えで仕事をしています。大袈裟に主張すればお客は寄ってきますが皆それは敢えてやらないんです。一匹狼の野鍛治としてお好きな様にされるのは結構ですが他の職人がどうとか業界がどうとか人の目に触れる所であれこれおっしゃるのははっきり言って間違ってますよ。

    1. 匿名さま
      コメントありがとうございます。
      たしかに、先頭は言い過ぎました。ごめんなさい。
      「楽しい道を走れてる」にします。
      いつの間にか全く違う道になっていました。うちの場合は「お客さまと直接繋がる」というそれまでとは違う道を選択しなければ今食えてないと思います。

      「職人が減った」ことで供給が追いつかない状況も理解してます。
      危機感を持つのはなぜ「職人が減った」のかです。食えない仕事になっているから、仕事に対して納得出来る対価がもらえてないからだと考えてます。

      お客さんを騙そうと思ったらその仕事に先はないし、大袈裟に主張する必要もないです。大袈裟に主張しなくても自然に見つけてもらえるくらいに鍛冶屋さんは減っています。「だから隠れないで」って言いたいです。

      楽しくやりがいを持って仕事してるなら何も問題ありません。
      そして、一歩踏み出せるところに違う道があることを知った上で30年前の職人さんと同じ道を選択するのならそれもありです。それしか知らずに工場に閉じこもるのとは違います。
      業界や流通のシステムにも時代遅れのところがあると思います。職人さんや周辺の事業者さんを疲弊させてきた部分が間違いなくあります。そのシステムに愚痴るのではなくて自分で外に出てみよう、です。(全てを捨てるということではなく、あくまでひとつ今までと違う場所を作ること)

      クレームもあります、お褒めの言葉もいただきます。どちらも面と向かって受け止めるために隠れずに作り手として矢面に立とう。責任は重くなるけれどその方がやりがいを感じられるし、明日への力になるよ。
      そういうことを次の世代に伝えていきたいです。 

  2. 直接個人相手の商売をする事で良くも悪くも声を聞けてやりがいも感じられます。 と言えば聞こえは良いですね。中間マージン無しで利益も丸々懐に入りますし。 一つの道である事は理解しますが、そのやり方が最善であるかの様に人に勧めたり、やったら良いのに何でやらないんだろう?っていうのは無理があります。
    誰が言ってました? 食えない仕事とか工場に籠って利益もとれない仕事を漠然と続けてるとか。
    皆が古くさいやり方から抜け出せずに新しい事に挑戦も出来ないとか勝手に感じているのでしょう。 他の職人を馬鹿にしすぎです。
    頭が良いのでしょうが考え方、物事の捉え方がズレてます。
    問屋からの注文が減った理由は、時代の流れでも需要が減ったからでもないでしょう?理解せず他の物作ったりして誤魔化してやってこれただけで色々勘違いが多い。代替わりして一人でやっていけると思ってますか?
    売り方とかやりがいとか大事でしょう。誰でもわかったうえで仕事してますよ。売れるから包丁の形の刃物を作るでは駄目なんです。ほとんどの鍛冶屋は何でも作る野鍛治ではないので、鎌、包丁、鉈とか一つの品目の質、伝統工芸としての質にこだわって仕事いているんです。
    後継者育成なんて一個人の考え方でどうにか出来る話ではない。続かないのは、結局雇われて労働力になってしまい技術を身に付ける時間もとれない事、方針に共感出来ない、性格がどうしても合わない等でしょう。
    健康がとか家庭の事情とかほぼほぼ建前ですよ。
    研ぎが出来る様になったからいつでも一人で食べていける。とはならないんですよ。鍛冶屋志望であって研ぎ屋になりたくて土佐打刃物の門を叩くわけではないですから。

    1. 匿名さま
      コメントありがとうございます。
      職人仲間を馬鹿にしてるように読めたのなら、ごめんなさい。全くそんなつもりはないです。
      繰り返しになりますが、楽しくやりがいを持って仕事をしているなら何も問題はありません。
      ただ伝統工芸の世界(刃物に限らず)では「先代の決めた値段が安過ぎて困る」「子供にはやらせたくない」「副業しないとこの仕事だけでは生きられない」などの声を実際に聞いてきました。
      職人になりたいと望む若者に「この仕事に先はないからやめておいた方がいい」と伝えた職人さんがいることも聞きました。
      そういう時にはさみ屋の生き延びてきた方法をひとつの選択肢として知っておいてもらえたら仕事や挑戦が続く可能性が少し広がると思って書きました。
      決して誰かを批判したり否定したりする気持ちはありません。そう受け取られてしまう文章になってしまって申し訳ありませんでした。

  3. 体験ゼミ内容に質問ですが、語るより何故、鋏の実演とか無いのかな?せっかく、イッピンに出たのだから見せる事も重要では?また、TV、新聞にも話題を提供できるのに。お父さんではなく、貴方がこれから切り開いて行かないと。父親はいつまでも元気では有りません。売り出しに行く事、出会いに行く事も大事だけどね。美味い物食べて、飲んで、ギャンブルもいいけど、なんだか、寅次郎みたいな気がするね。旅職人もいいか、どうか。鋏の事をしっかりとやればいいと思いますが。高知市で一軒だけでしょう。

    1. 匿名さま
      やりたいことが鋏の実演ではなく、「こんなことやってきました。」ということが伝えたかったから昨年はこういうメニューにしてみました。メディアに話題を提供するためではなく自分がやりたいことをしたかっただけです。
      寅次郎的旅職人、理想ですね。そうなれたらいいなと思います。
      あと、笹岡鋏製作所は高知市ではなくいの町ですので、よろしくお願いします。

  4. 工場に篭ってる職人です。今はかなり忙しいし、問屋さんも在庫不足で困ってますね。むかしからの付き合いやし、なんとか間に合わせてあげたいし。外に売り出しは行きません。生活も出来ていますよ。食うためだけの仕事ですが、構いません。包丁は僕が研いだら切れるよ、とおっしゃってますが、何処の刃物職人さんでも、貴方以上に切れますよ。みんな、誇りと自信もありますし。今の貴方がやらなければいけない事は、もっと他に有るはずなんだけど。

    1. 匿名さま
      誤解させてしまったようで、ごめんなさい。「包丁は僕が研いだ方が切れる」は他の刃物職人さんと比べた訳ではなく、一般の方がこれから覚えて練習して研ぐよりはうちに研ぎに出してくれた方が簡単ですよということです。そういう意味で書いてますので、もう一度読んでみてください。
      もっと他にやらなければならないこと、ありますよね。いっぱいいっぱいで出来てないので、がんばります。

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